昭和のくらしESD
おてんば・わんぱく教育
概要
子どもは子どもらしく、思いっきり調子に乗らせる機会を十分に与える。それが、おてんば・わんぱく教育の基本的な考え方です。
大人はつい、「こうでなければならない」と、子どもを上から目線で押さえつけがちとされていますが、それは、子どもを伸ばす児童教育ではやってはならないことです。
まず、子どもの価値感覚は大人とは必ずしも同じではないという「違い」と、子どもも大人も人としては同じだという「共通性」を認識することが前提となります。前者に関しては、「大人の方が子どもにあわせ、対等に対話すること」を日常的に行います。その観点から、手のひらや肌がふれあい、人のぬくもりと常在菌とを肯定的に共有するスキンシップや、子どもと手をつないで、目線をあわせて話す「同一目線対話」はとても有効なことです。体格などが大きく違う大人と子どもの物理的・心理的距離が近づくことで、より近い他人の子ども(男女)同士でも、物理的・心理的距離が近づくようになり、お互いの気持ちが通じやすくなるのです。そのようなことを習慣化していくことで、後者の「共通性」の真の意味の理解がお互いに深まるのです。人としての共通性(男女協働精神・ジェンダー平等)の認識の観点から、子どもは、男女の別け隔てをせず、男女が混じってあそぶことを基本とします。
そのうえで、子どもには、自由な発想を発揮する機会を積極的に与えます。大人は、子どもの世界観を拡げ、自由な発想を発揮しやすくするための手助けをします。自分か知らなかった世界を知った子どもは、目を輝かせて、こんどは自分でもっと世界を創造してみようと、大人が想定もしていないことを含めて、さまざまな試行をします。それこそが、探究学習の基本につながっていくのです。
子どもを自由に調子に乗らせて自己肯定感を最大化し、学習活動などあらゆることへの士気・動機づけ(モチベーション)につなげていくこと、それが、おてんば・わんぱく教育です。