昭和のくらしESD
哲学的・論理的考察教育
概要
「なぜAはBであるのか」「Cはどのようであるべきか」などの哲学的命題の解を、熟考により求めること、それは、文化的生活の基本的な行動であり、そのようなことの繰り返しで、人間的豊かさを実現してきました。しかしながら、商業的なものに依存する、一見して「楽で便利な」生活は、このような暮らしの中での哲学的熟考の習慣をなくし、思考力や情報活用能力の低下を招き、知的生産性を大きく低下させてきたのです。例えば、最近の公立学校では、算数の文章題で、考えた理由や解く過程を書かず、解だけを書いて終わらせるということが習慣化していたり、数学的には正しくても、解く過程で授業で習っていないことを書くと誤答扱いにされるなど、学問の本質に著しく反するような指導が行われている実態があるといいます。これでは、哲学的・論理的思考力が育つはずがありません。
哲学的・論理的考察のプロセスは、学問の分野や領域を問わず普遍的にあるもので、これら分野や領域の違いを超えてつながる、分野統合型(ホリスティック)教育では重要なプロセスです。銀鮒の里学校では、このプロセスを大切にすることで。学問的本質に忠実な学びを実現し、さらには、文理の違いを超えて連携的に考察し、分野統合的な理解を図る主体的な学習活動を推進していきます。