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開校までの活動について

銀鮒の里学校では、銀鮒の里教育の魅力や楽しさを実感していただけるよう、開校までの間にも、さまざまな学校づくり活動を行っています。

銀鮒の里ねばっ子調査(2020年11月開始予定)

いわば、環境省が行っている「エコチル調査」の銀鮒の里版に相当する、試験的な取り組みです。

トイレとスプーンでわかる身近な医学的・生化学的事実を教育に活かす検証

銀鮒の里学校では、こどもの健康管理やストレス管理に、最も身近なバイオマーカーである「こどもばばっち」(つば・(おしっこ)・うんち・手のひらのねちょねちょ)を活かすことを提唱しています。これらの「こどもばばっち」の変化を察知することにより、いじめや人間関係・学業上の悩み、思春期突入などによる心身の状態の変化に、教育的観点からいち早く気づき、悩み解決に向けた速やかな対応に活かしていこうというものです。例えば、ストレスがたまると、つばの量が減り、粘り気や口臭が出たり、便秘がちで固いうんちになったり、手のひらがねっちょりからさらっとした感じになったりする場合があります。また、食習慣の乱れにより、栄養の偏りが生じると、ストレスがたまりやすくなったり、だるくなってやる気がでなくなることもあり、前述のようなバイオマーカーにも変化が現れることがあります。ねばっ子調査では、銀鮒の里学校から、こどもの日常生活で大切な留意事項を示し、それらを守っていただくことにより現れる、教育上のプラスの効果を確認することで、実際の教育現場で活かしていくことを目指していきます。

※こどもばばっちをバイオマーカーとして教育現場における児童生徒の心身の健康管理(心身の異変の早期発見)に活用することを目的とした教育研究の一環で行われるものであり、医療目的で行われるものではありません。

より健康的な子育てのあり方を追求されている親御さんのために

銀鮒の里ねばっ子調査は、よくある臨床的調査とは異なります。本調査の趣旨に賛同された世帯のお子様が、心身ともにより健やかで、より充実した生活が送れることを、子育て中の親御さんとともに確かめていくことを目的にしています。本調査に参加することにより、教育上のプラスの効果が得られる確度は現時点においても十分に高いですが、それをより確かなものとし、新しい事実が得られる毎に、取り組みの質をより一層高めていくことができる可能性もあります。開校後は、本調査の実績を活かすことで、より質の高い教育を実現することができるでしょう。また、子育て中の親御さんのこどもばばっちやスキンシップに対する意識もより前向きに変容し、子育てがより楽しく、より負担感の少ないものになることが期待されます。親御さん自身の子育てに対する意識もより前向きに変容したいという親御さんのご参加を心よりお待ちしております。

参加対象

こどもは幼稚園年少(4歳)以上中学生までを対象としており、性別は問いません。保護者は、参加対象のお子様の保護者であり、かつ、本調査の趣旨に賛同し、銀鮒の里学校の教育に関心をお持ちの方を対象としています。保護者とお子様の両方の同意が参加の条件となります。

参加方法

本調査の趣旨をよくご理解いただき、親御さんとお子様の同意のうえで、銀鮒の里学校事務局に参加をお申込みください。お申込みいただきましたら、銀鮒の里学校事務局より、ご自宅に調査キット一式をお届けします。そのときに、参加方法の詳細と留意事項についての説明をさせていただきます。開校前の試験的な取り組みということもあり、参加費用は無料です。おもな内容や留意事項は以下のとおりです。

おもな内容

こどもばばっち日記の記帳と定期的な検体採取

毎日、こどもばばっち日記を記帳いただきます。こどもばばっち日記には、前日に食べたもの、家庭での過ごし方、うんちの量と状態、つばの量と状態、手のひらの状態などを記録していただきます。(記帳は銀鮒の里コミュニティ上で簡単にできるようにする予定です。)

1〜2週に1回かそれ以上、専用のキットで検体(こどもばばっち)採取を現状現姿の状態で行い、銀鮒の里学校事務局が回収にお伺いします。採取した検体は、銀鮒の里学校事務局で大切に分析し、結果を記録のうえ、教育上のコメントを添えて、参加者に送信します。

     
留意事項に基づく実践

こどものあそびや生活の質を向上するための留意事項に基づく実践を行っていただきます。

留意事項の一例

  1. 食品添加物、とくに、合成甘味料・合成保存料・合成着色料・発色剤や非食品由来の天然添加物は、腸内細菌叢に悪影響を及ぼすおそれがありますので、摂取しないようご注意ください。(万が一、摂取してしまった疑いがある場合は、そのことを記帳してください。)
  2. 腸内細菌叢悪化のおそれがありますので、マクドナルドなどのジャンクフードをこどもに与えないようご注意ください。外食は可能ですが、与えてもよい外食につきましては、学校事務局までご相談ください。
  3. 検体採取は、よい食生活や生活習慣が、心身に好影響を及ぼすことを検証するために行うものです。検体採取の前日の食事内容や過ごし方は、とくにご注意ください。
  4. 検体採取は健康なときに行ってください。感染症やその他疾病のために、医薬品を使用している場合には、検体採取はしないでください。従来から精神科などで向精神薬等を処方されている場合には、可能なかぎり、当該薬物の使用はおやめください。(調査に悪影響が出たり、調査の目的から逸れるおそれがあります。)
  5. 商業的なゲームやスマートフォンなどをこどもに与えないようご注意ください。もし、すでにこれらを使用する習慣が定着してしまっている場合は、学校事務局からの指示に基づき、離脱プログラムの実践をお願いします。
  6. 受動喫煙は、こどもの心身に重大な悪影響を及ぼし、正しい調査結果が得られないおそれがあります。家族がタバコや合法大麻等を使用している場合は、本調査への参加をお断りする場合があります。
  7. 身体を動かすスポーツ(eスポーツは除く)や昔あそびは、心身の健康にとてもよい効果がありますので、できるだけさせてあげてください。
  8. 夜ふかしはしないでください。(幼稚園児・小学校低学年は午後9時、小学校中学年は午後10時、小学校高学年は午後11時、中学生は午前0時までには寝るようにしてください。)
  9. いじめなどの実態を把握しているようでしたら、わかる範囲で記帳してください。

参加特典

より前向きな子育てができるだけではなく、とくに良好な調査結果が得られた場合については、銀鮒の里学校の開校時に、入学試験の免除もしくは簡略化を検討しています。銀鮒の里学校への入学にご関心をお持ちの方は、ぜひご参加ください。

日本のこども伝統祭事復興に向けた取り組み(民俗学の実践的研究)

こども伝統祭事の認知度に関して、西洋のハロウィーンやクリスマスは知っていても、亥の子(西日本)や十日夜(東日本)は知らないというようなこどもが多くなっている現状があります。日本におけるハロウィーンやクリスマスといった西洋のこども祭事は、商業的関与がしやすいイベントの派手な部分だけを切り取った形式が多く、祭事の意義やルーツに忠実ではない「ただのお祭り騒ぎ」になっている現状があります。こどもたちがいくら亥の子などのことを知りたくても、亥の子などに関する絵本の図書館への所蔵がほとんどなく、口承できる人も少なくなり、こどもにとっての「知の受け皿」も非常に脆弱な実態があります。

こども伝統祭事とは、こどもたちが主体的に参加でき、祭事の意義やルーツを正しく理解し、郷土のことや協働(パートナーシップ)に関してのさまざまな気づきが得られるべきであると、銀鮒の里学校では考えています。昭和のころの農村で行われていた亥の子・十日夜は、そのようなESD的なこども伝統祭事でした。そこで、ESDに取り組む銀鮒の里学校は、日本のこども伝統祭事の衰退の危機を重く受けとめ、また、亥の子や十日夜のESD性(教材性)に着目し、こども伝統祭事復興に向けた取り組みを進めており、京阪神都市部から1時間以内で行ける、今日でも亥の子を祝う風習が残る里山、大阪府能勢町で本格的に動き出しています。

能勢町でのこども伝統祭事復興の取り組み

能勢清流工房との協働企画として、こども伝統祭事復興に向けたワークショップ型のイベントを企画しています。まずは、2020年11月15日に亥の子まつりを開催し、2021年からは、月1回程度の開催を計画しています。この取り組みでは、京阪神都市部から1時間以内で行ける、他の里山地域にはない地の利を活かし、都市部のこどもたちが、地元のこどもたちや住民と交流しながら、身近な里山でのこども伝統祭事の風習が体験しながら理解できるような場づくりを目指しています。

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