ホーム > 教育活動情報 > 銀鮒の里学校とSDGs > 【1】貧困をなくそう

銀鮒の里学校とSDGs

貧困って、なんだろう

貧困とは、「生活をするための資源が不足していること」を意味します。必ずしも「(経済的な)収入が低い」という意味ではありません。経済的な収入が低くても、豊かさを実感できている人も多いですし、逆に、世間一般に高収入だといわれている人でも、生活に苦しさを感じている人もいます。

例えば、ブータンは、世界全体では、決して裕福な国ではありませんが、国民一人ひとりは豊かさを実感しています。これは、ブータンが、いかに収入を増やすかではなく、いかに幸せを増やすかという、「国民総幸福量(GNH)」の考え方を、国をあげて提唱していることによっています。

もちろん、安心してくらすための経済的収入が得られるしくみも大切ですが、見のまわりのものやこと(資源)を活かす能力を高めて豊かさをつくりだす能力を高めていくことも、とても大切なことです。

資源が少ない都会では、いろいろなものやことに頼るために、多くのお金を投資しないと豊かにくらしにくいので、より貧困を感じやすくなります。一方で、農村部では、活用できる資源がたくさんあるので、あまりお金を使わなくても、豊かなくらしができます。

どのようなくらし方がよいか、考えてみましょう。

まじめな仕事が報われる、安心の社会を実現するために

残念ながら、今日の世の中は、まじめな仕事が必ずしも報われない世の中になっています。なぜならば、大企業のような、ごく限られた大きな勢力が富を得やすい世の中になっているからです。これでは、働く意欲や、生きるよろこびも低下し、ますます貧困を悪化させてしまいます。農村に小さくても新しい社会をつくり、そこから新しい価値を生み出し、発信していくことができれば、その社会のなかから、まじめな仕事が報われるしくみをつくり、ひろげていくことができると考えられます。そのためには、社会の価値観を、依存から自主自立の方向へと変えていく教育も大切になるのです。銀鮒の里学校では、そのような教育を行う学校でありたいと考えています。