ホーム > 教育活動情報 > 銀鮒の里学校とSDGs > 【7】エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

銀鮒の里学校とSDGs

再生可能エネルギーもバランスが大切

再生可能エネルギーのなかでも、太陽光発電は、発電に適した場所が多く、発電が比較的安定し、メガソーラーといわれる、1,000kW以上の大規模な発電所もつくりやすいことから、いたるところに普及しています。しかし、メガソーラーの乱開発や、寿命を迎えたり、災害などで故障したソーラーパネルの処理が問題になりはじめています。

風力発電は、風が強い場所では、大きな電力が安定して得られる利点がありますが、野鳥がプロペラに接触する事故(バードストライク)や、プロペラ回転時に発生する低周波音や低周波振動が問題になることもあります。

バイオマス火力発電は、木材として利用できない林業副産物や、家畜の糞尿の発酵や下水処理場で発生するメタンガスを燃焼するときの熱でお湯を沸かし、その水蒸気の力で発電機のタービンを回す発電方法で、発電の安定性でも発電量でも優れているので、山間地で増えてきています。しかし、一方で、単に経済的な理由から、木材として利用可能な木材までも、バイオマス燃料として利用されている実態もあります。

小水力発電は、現在のところ、あまり普及していませんが、流れがある小水路でも電力が得られるので、注目されています。小水力発電も、風力発電と同じように、水生生物の生息に配慮した設計にすることが求められています。

これらのように、再生可能エネルギーでも、それぞれに一長一短があり、特定の発電方法だけが普及するのは好ましくありません。そこで、異なる発電方法どうしで、お互いに欠点を補うよう、地域の事情に応じて組み合わせ、バランスをとることが大切となります。

銀鮒の里学校でも、将来的には自家発電も検討していますが、自家発電を増やしていくまでの間は、再生可能エネルギーの発電バランスを考慮した電力事業者を選定し、その電力事業者から、電力の供給を受ける予定です。

原子力発電には断固反対、原発ゼロ社会の実現を

東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故は、これまで世界最悪の原発事故とされてきたウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の爆発事故をもはるかに超える災害規模の、全地球的規模の影響をもたらした、未曾有の大惨事となりました。このような、取り返しのつかない原発事故の懸念もあるうえ、仮に稼動したとしても、高レベル放射性廃棄物の処分問題から逃れることはできず、原子力発電は、持続可能性の観点からみても、最悪の発電方法といえるものです。

銀鮒の里学校では、このような原子力発電には断固反対し、一日も早い原発ゼロ社会の実現を求めていきます。