ホーム > 教育活動情報 > 銀鮒の里学校とSDGs > 【8】働きがいも、経済成長も

銀鮒の里学校とSDGs

働きがいは農村から

利益至上主義の価値感で固定化された都市部では、イノベーションの機会が限られたり、拝金的な依存型生活を余儀なくされ、自己有益感を低下させる負の循環が形成されてきました。善くも悪くも、周囲に流されることを是とする都市部の社会では、まじめにがんばる人ほど、自己有益感が低下しやすい傾向があります。最近では、さらに追い討ちをかけるかのように、AIによる頭脳労働の合理化を図る動きも現実味を帯びており、今後、都市部における(人による)知識労働力の需要が低下するのは必至とみられています。

一方で、近年では、労働のAI化が困難とされる農村地域での働きがいのある仕事(ディーセント・ワーク)が注目されつつあります。これまで、農業や林業以外の産業がほとんどなかった農村地域は、視点を変えれば、起業や新事業開拓の余地が多く残されているといえるのです。そのような農村部には、都会にはない、豊かな大自然がもたらす有形無形の資源も豊富にあります。いかにして農村の豊かな資源を活かして、新しい価値を創造し、人のくらしや価値観を変容させることができるか、このことが、農村での起業では重要となります。起業の中でも、営利性が低く、社会を動かし変容させていく潜在力がとくに大きくなるような起業は、農村社会起業です。

経済成長については、例えば、大手ショッピングセンターの数が、地域経済の元気さの指標(少ないほど活力がある)にされることがあるように、これまでの大企業や大財閥が中心の「大きな経済」から、社会の持続可能性に寄与する、地域密着の小さい事業体が支え合う「小さい経済の集積」への変革を目指していくことが大切です。また、社会貢献性の高い事業を積極購買や寄付で支える寄付文化の発展も、今後の経済発展では重要な方向性です。

銀鮒の里学校では、自主性や創造性を育む、これまでの既成概念にとらわれない教育を行うことで、農村から新しい価値を創造し、社会の価値観変容のきっかけとなるような農村社会起業家を育てていきたいと考えています。